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何をお話しましょうか…

鳴風堂BLOG

はんこ屋の職人って一体どういう仕事ぶり、生活ぶりをしているのか?

その中で、鳴風堂の3代目林俊弥は、いつもどんな様子で日々の制作作業に向かっているのか。
そして、そこで生み出される印鑑たちは、どんな思いや手間を経て完成されていくのか。

そんなことを思いつくがままに綴っていきたい。
ホームページの外で、もっとフラットに私の気持ちをお伝え出来たら何より嬉しく思う。


印鑑 実印
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服装と印鑑

実店舗でお客様のお話を聞いていると、よくこういう言葉を耳にする。
「実印って役所に登録出来るなら何でもいいんだよね。」

確かに、登録自体は既製品でも大丈夫な役所もある。
銀行印で使用するような姓のみや名のみの印鑑でも使用可能である。

「じゃあ、正式な姓名入りの実印にする必要は?」と聞かれれば

印鑑は、重要な契約を執行するための鍵と同じ役目をする。
超精巧な金庫の鍵からオモチャの箱の単純な鍵まで
その重要度によって様々な鍵が存在するように、
印鑑にも姓名入りの高精度な手彫り実印から、量産される既製品の認印まで
セキュリティ力に大きな差がある。

と答えるが、実はそれだけではない。


例えば、宅急便が届いた時に認印を持って玄関へ走る。
その時の服装は、ホームウエアで十分だ。

しかし、大きな額の借り入れをするために銀行へ赴いた際の服装は
ホームウエアで十分だろうか。

もちろん、十分だと答える方もいらっしゃるだろう。
既製品の認印を実印として登録するように…


もうお分かりだろうか。

印鑑は服装と同じで、使用時に相手に与える印象に影響する。

大切な契約時の書類に既製品のような印鑑を捺印する。
もしくは、姓のみの銀行印のような印鑑を捺印する。

それは、大切な契約時にTシャツと短パンもしくは普段着で現れるのに等しい。


印鑑 実印

非効率から生まれるもの

私たち職人が製作する印鑑は、1点1点が異なりそれぞれに個性があることが前提だ。
前回のお話にあった鍵と同じ役目をするからだ。

しかし、鍵は余程凝ったものでない限り職人が製作するものではなく、
コンピュータなどの演算を駆使して、同一なものが出来ないように機械で生産する。

こうして考えると印鑑は2つの側面があるのに気がつく。
1つは、鍵としての実用性。
もう1つは、作品としての魅力。

前者だけであれば、鍵同様に機械のみで生産することが出来、
短期間に大量に作ることも可能だ。
しかし、後者のもつ側面が大量生産の効率化とは真逆な方向性を求めてくる。

私たち印鑑の業界で良く耳にする言葉だが
「一点一点丹誠込めて…」というところが重要になってくる。

その職人は、何を求めて丹誠込めるのか…
その職人は、何のために丹誠込めるのか…

「何を求めて」「何のために」この部分がお客様が求める(拘る)ものと一致した時、
お客様と私たち職人との取引が成立する。

そこには効率という二文字は存在しない。

時間と労力を惜しまず注ぎ込むことでしか得ることが出来ない満足感がある。

職人の時間、信念、技が印鑑というものに宿る時。



印鑑 実印

極限の精度

私たちがいつも製作作業を行う際に、最終段階であり最も重要な作業として“仕上げ”がある。
粗彫りで大まかに彫り上げた文字を仕上げ刀で最終的な形へと削りだしていく。

「あっ、ここ少しガタついているな。」と思ってほんの少し削ってみると、
その部分が綺麗な思い通りの曲線に仕上がる。

この時の削った厚さは一体どのくらいの寸法なのか…と気になることがある。
恐らく10~100分の1mm単位だろう。

もちろん、肉眼で確認しながらの作業だが、
正直、確実に見えているわけではないのだ。

つまり、刀の入る位置だけを目で確認して、
その後の刀が入ってから出ていくまでの間は、刀を持つ指先の感覚に委ねられる。

印材を削る手応えだ。
経験の長い職人は、その手応えで刀の切れ味や印材に対しての刀の当たる角度を感知する。

それを元に刀を進める速度や距離を見極める。


以前に、カメラなどに使用される超高精度レンズの仕上げは機械に代わって人が行う話を聞いた。
その作業が出来るのは、極限られた職人らしい。
1000分の1mm単位にも達するような精度は、人の感覚でしか成し得ないようだ。



印鑑 実印
プロフィール

meifudo

Author:meifudo
祖父から続く老舗印鑑店を継ぐべく18歳から業界入りをし、
既に30年の歳月が流れました。
現在では、私の制作する印鑑をと多くの方々からのご依頼を頂き、
連日、十分な時間をかけて一点一点を入念に作り上げております。

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